面白い、面白いと話題になってたこのSF小説。
気にはなってたんですが、今回思い切って、買って読んでみました。
読んでみたら、本当に自分の好みにあった、素晴らしい本格SF小説でした。
内容は、ある日、未知の物質が発生し、太陽エネルギーを吸収していることが、確認されます。
その未知の物質のせいで、地球に届く太陽エネルギーが今後少なくなってしまい、近い将来、地球の温度は次第に下がっていき、人類が滅亡してしまう恐れがでてきます。
しかし、宇宙を観察すると、なぜかその影響を受けない星がありました。
それは、なぜなのか?その原因が分かれば、地球を救えるのではないか。
そして、地球を救うべく、宇宙船に乗って、調査のため、危険な宇宙旅行に繰り出す、というお話です。
ここからが、ネタバレになるのですが、このお話は異星人との遭遇モノになります。
ただ、今までのチープな異星人遭遇モノの映画や小説は、簡単に宇宙人と仲良くなったり、敵対したりしてました。
実際はそんなわけありません。
かつて「スターウォーズ」を見た、有名なSF作家が言いました。
「なぜ、こんな数多くの異星人が同じ環境下で暮らせるんだ?」
そうなんです。
異星人が地球人と同じ進化をし、同じ生態系をし、同じ食物を食べてるわけないですよね。
同じ空気を吸ってるわけないですよね。
そこらへんの異星人と地球人の違いというものが、すごくリアルにこの小説では描かれています。
姿から、言語から、食料から、住んでる環境から、何もかもが違う異星人と協力して、この宇宙の危機を救うべく、立ち上がった一人の地球人と宇宙人の物語です。
名作SF映画「メッセージ」では、言語の中に時間という概念すら含まれていました。
そういった、人間と概念がまったく違うものどおしが、どうにか意思の疎通をはかり、協力して、友達になり、助け合っていくという過程が本当に読んでいて、素晴らしい感動の物語いなってます。
しかも最後は二転三転あって、驚きのラストにつながります。
気持ちの良い、読後感の素晴らしいラストです。
出会えてよかった、そんな素晴らしいSF小説です。