友人からすすめられた本をメルカリで買ったら、一緒についてきたのが、この本です。
まとめ買いで買った、特に気にはしてなかった小説。
けど、タイトルから興味をひいて、帯に「映画化決定!主演 佐藤健 宮崎あおい」とまで書いていたので、これは面白かろうと思い、読んでみました。
これが、思いのほか面白かったです。
面白かったというより、泣ける。
泣けるというより、最後、しっくりくる・・・そんな、小説でした。
お話としては、脳腫瘍で余命宣告を受けた若者の前に、突然悪魔があらわれます。
そして、悪魔は余命を伸ばす代わりに、何かを世の中から一日ずつ消していくという取引をその若者にもちかけます
主人公は、その取引を受け、自分の余命を伸ばす代わりに悪魔の決めた物が、順番に消えていく、そんなお話です。
一つ一つ消えていく物。
その物にまつわる主人公の思い出。
そういったことが主体に、1日ずつ進行していきます。
そして、亡くなった母親、飼ってる猫、無口な父親との関係、自分が本当はどうしたかったのか、その無くなっていく物をきっかけに、主人公が考え、ストーリーが展開していきます。
オチを言ってしまうと、何も面白くないのですが、そうだ、母親ってそういうところあるよね、という誰でも感じる、母から子への深い愛情に、すごい納得感がありました。
だれでも、自分の母親のことが脳裏によぎり、その深い愛情を思い返してくれます。
決して、説教くさくならずに、自分の死と恋愛と人生と家族に向き合っていく若者の、さわやかな感動する物語でした。
果たして、映画は面白いのでしょうか?
原作は、一読する価値ありです。